2007.08.17
暑い日は映画に限る

千葉県市川市妙典
東京は昨日より若干過ごしやすかったような気がしています。
しかし、本を読もうとしてびっくりしました。まるで内容が頭に入らないのです。思考がカラカラと空回りするばかりで、単語の意味すらスムーズに理解できない。夏バテが体より頭の方に出てしまったようです。しかたなく読書はあきらめてDVDにしました。

千葉県市川市妙典
「かもめ食堂」がすごくおもしろかったです。日本人女性がフィンランドで日本食堂を開く話で、これといった事件のおこらない静かな映画ですが、ゆったりした時間の流れがよかったです。一見まったり感の漂う映画ですが、実は冗長なところがなく、よく計算されたメリハリのある編集になっています。
主演が小林聡美、片桐はいり、もたいまさこと言えば知ってる人ならそれだけである程度イメージできるでしょう。理由をはしょって結論だけを言うと、今の自分をそれほど幸福だと感じていない人なら共感できる映画です。特に女性なら。
黒木和雄監督の「紙屋悦子の青春」は敗戦直前の鹿児島を舞台にした話で、こちらもハデな事件は起こらないながらも、静かな日常生活に忍び寄る戦争の影を描いていて、これまたすごく心にしみる映画でした。戦争を背景にした悲恋もので、つらい現実を受け入れて生き抜く女の強さを感じました。戦争、悲恋とくると暗い映画を連想させますが、けっこう笑えます。原田知世のファンなのでなおさら好きです。
「バブルへGO」はタイムマシンでバブル時代に戻るコメディ映画で、テンポよく展開する脳天気さが楽しめます。年齢不詳の広末涼子が子持ちとは思えないかわいさで好演。

千葉県市川市
「イカとクジラ」
アメリカ映画。タイトルと内容はほとんど無関係。
インテリの両親の離婚によって精神的に不安定になって行く少年の話です。ウッディ・アレン調の辛辣なセリフが強烈すぎて登場人物の誰にも感情移入できませんでした。アメリカではアカデミー脚本賞を始めさまざまな賞にノミネートされた作品なのでアメリカ人には共感できる内容らしいですが。
日本にももう少し個人主義が浸透すればいいと日頃考えていますが、この映画で描かれた夫婦がその個人主義の典型だとすると、私の個人主義に関する考えは日本的で甘かったと思わざるを得ません。この映画の夫も妻も、相手や子供よりまず自分ありきで、ずいぶん身勝手に感じました。相手への攻撃も無遠慮で激しい。アメリカ家族の絆が希薄になるのも無理ないと感じさせます。
日本は人間関係がベタベタしすぎで、アメリカ人は個人主義が徹底しすぎていて関係がカラカラに乾いている感じです。ちょうどいい案配にはいかないものでしょうかね。「中庸の徳」こそ必要とされる思想ですが、孔子は2500年も前にそれは失われたと嘆いています。中庸は中道にあらず。足して二で割るればいいものではないのでこの徳を身につけるのは凡人には難しいです。
いい映画を観た後は心地よい緊張感と、心の昂揚を覚えます。観ている間はちょっとだけ暑さも忘れます。
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