相撲協会の理事会が28日に開かれ、29日にも朝青龍は帰国するだろうと毎日新聞がが報じている。
問題は帰国によって謹慎処分はどうなるかだ。日本相撲協会はモンゴル帰国に何らかの条件をつけるのか、それとも無条件で帰国を許可するのか。帰国期間中も謹慎のカウントはされるのか、いったんカウントを止めて日本にもどってから再度カウントし直すのか。帰国と謹慎処分との関連が問われる。


今回の「朝青龍問題」は最初からもやもやとした感じががつきまとい、すっきりしない。朝青龍に同情的な人も、批判的な人もたぶん同じ印象を持っているのではないか。
そんな感じがする最大の理由は、中心人物の朝青龍がこれまで一言も発言していないところにある。スポークスマンのような人物から断片的発言ばかりが聞こえてきたことも、もやもや感に輪をかけてきた。報道によると、彼を診断した医師とも朝青龍は口をきいていない。医師でさえ周囲の付け人などからの間接的情報と報道内容から判断して病名を決めたというから、事実は「藪の中」状態になっているのが現状だ。

モンゴルへ帰国しても日本のメディアは追いかけるだろうから、騒ぎがモンゴルへ移動するだけで、朝青龍の環境が大きく改善されるとは思えない。それでも帰国にこだわるのは、モンゴルで大々的に展開しているビジネスを片づけるための帰国だろう、との新たな疑惑も浮上している。最初に彼を診断した医師による「モンゴル帰国ありき」の不自然な発言は今となってはそれを裏付けている印象が強くなった。

帰国するなら帰国前に一言でもいいから自分の口で今の気持ちを公表することだ。それをしないまま帰国したら日本に戻る敷居はとほうもなく高くなるだろう。だんまりを決め込んだまま帰国したら横綱復帰はあり得ない。
私は今でも朝青龍のモンゴル帰国には反対である。朝青龍が横綱に復帰するには日本で治療して謹慎期間を終えるしかなく、モンゴル帰国は復帰を不可能にすると思っている。モンゴル帰国を朝青龍の「勝利」だと考えるとりまきがいるようだが、それは小さな勝利でしかない。相撲協会の下した処分を受け入れることが朝青龍の本当の勝利につながるのだ。
協会の処分が不当なものであったか、サッカーへの参加は相応な理由があってのことだったか、マスコミによる悪意ある報道がなかったか等々、謹慎を終えた後なら、それらについての朝青龍の反論に人は耳を貸すようになるだろう。