「うちのマネージャーが結婚しまして、でー、まあ、ちょっと、いつ頃子ども作るのなんて話しててね、35ぐらいを回るとお母さんの羊水が腐ってくるんですね(笑)、だもんで、ほんとに、例えば、汚れてくるんですよね。で、できれば35までに子どもを作って欲しいなんて話をね――」

これがラジオから採取した倖田來未の「35歳で羊水腐る」発言である。
ラジオでの「羊水が腐る」発言と、フジテレビのスーパーニュースの謝罪発言を直接聞いた人がどれだけいるだろう。二次情報としてスポーツ新聞やテレビで知った人の方が大多数ではないかと思う。
今朝の各局のワイドショーは、いつも通り、朝刊を並べて読み上げるだけだった。倖田のラジオの音声やテレビの映像があるのだからそれを流せば一番いいと思うけど、加工した二次情報をしつこく流すばかりなので少々いらついた。
結局、実際のラジオ発言とテレビの謝罪発言はYouTubeで確認することになった。

「羊水が腐る」発言問題はテレビの現状を知るための好例だと思う。一番声の大きいテレビが一次情報を流さず、二次情報ばかりを流す(朝のワイドショーは各社の朝刊を並べて読み上げる方式が定着している)。それもしつこく繰り返すため、テレビの影響ばかりが巨大なものになる。今回の発言はちょっとYouTubeで調べれば一次情報にアクセスできるが、実際にそうした人がどれだけいただろう。倖田の肉声を聴かないまま、テレビの二次情報で判断した視聴者が多数ではなかったか。

倖田の発言については、若い人間が年長者に配慮が足りないのは珍しいことではないので、不適切な内容よりも、言葉が「汚い」ことの方が気になった。25歳の女の子がいつもの仲間内のノリでしゃべってしまったのだろう。マスメディアと仲間内の区別を忘れたのは問題だが、ちゃんと謝罪したことだし、しばらく謹慎した後、また元気に再起すればいいと思う。
沢尻エリカの時もそうだったが、視聴率狙いの「炎上」を演出しようとするテレビの悪しき体質の方が問題である。こんな発言で大騒ぎするほど、今の日本はお気楽でも、平和でもないよ、と言いたい。