今日電車に乗っていて、先日の電車内での暴力的痴漢行為のニュースを思い出した。

33歳の自称派遣工員の男が電車内で、“隣席の大阪市内の専門学校生の女性(19)の右腕や腹を殴り、「言うことを聞かなかったら殺したるぞ」などと脅し、服の上から胸を数回触”る行為におよんだが、周囲の乗客が誰も助けようとしなかった事件だ。

ちょうどやくざ風のいかつい男が近くに座っていたので、目の前でもしこの男が女子高生に公然と痴漢行為を働いたら自分はどう振る舞うかだろうと想像してみた。

思ったことは以下の通り――

面倒だな。
この後仕事の打ち合わがあるのでかかわって遅れるのはまずいな。
男は強そうだからまともな殴り合いになったら勝てないな。
50肩や“ブログ痛”の後遺症があって、得意の右ストレートパンチ(笑)も衰えたし…。
もし勇気をだして助けに入ったら、周りの人たちは加勢してくれるだろうか
男を倒すとしたら、不意をついていきなり殴って一気に勝負をつけるしかない。運良く男を殴り倒すことができたら、正義のヒーローとして、「電車男」として周りの乗客は認めてくれるだろうか
やりすぎだとか、もっと他に方法があったはず、まず口頭で注意すればよかった…などと言い出すのではないか
電車の中で公然と痴漢行為におよぶ男に話し合いなど通じないよ!と弁明したらいきなり殴ったことを認めてくれるだろうか
警察でも面倒なことになるのではないか
男がけがでもしたら、こっちが訴えられるのではないか?

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男の暴力が怖ろしいと感じる前に、これだけのクエッションマークが浮かんで「真昼の決闘」のゲーリー・クーパー状態になってしまった。「真昼の決闘」は悪漢と戦う保安官を町の住民がだれも助けようとせず、孤立した保安官がたった一人で戦うことになる映画だ。

実際に男が暴力をふるったわけではないし、実際に女性が助けを求めたわけでもないので、本番でどうなるかなんとも言えないが、たぶんこんなことではわたしは見て見ぬふりをするだろうなと思い、ちょっと落ち込んだ。
見て見ぬふりをさせる理由として、暴力への恐怖が一番だが、世間一般への不信感も大きいのではないか。誰もが自分のことで精一杯で、正義に味方せず、アップアップの状態で生きている気がする。
わたしが「電車老人」となれる日は果たして来るだろうか?