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さよならのかわりに 02


あきもせず、10年近くも写真を撮り続けてきて、今ではハードディスクの写真フォルダーにはうなるほどの写真が蓄積されている。
だけど、ハードディスクが突然クラッシュしてそれらの写真が消え去ったとしてもささほど未練は感じない。思い入れのある写真も、懐かしい写真も、記録としての写真も少なくないけど、どうしても残しておきたいとまでこだわる写真はほとんど無いことに気づいたからである。
どうしても残しておきたい写真は限られている。
それらは、家族や友人・知人、わずかでも精神的な交流のあった人たちが写っているいわゆる記念写真である。

当ブログも御多分にもれず、カメラやレンズやフィルムにそれなりにこだわっていろいろとえらそうに薀蓄を垂れてきたけど、ここで言う大切な記念写真は、たいてい写真センスとか構図とか解像力とかダイナミックレンジとかホワイトバランスとか収差とかに関係なく、ごく普通に無造作に撮られた写真群であった。残すべき本当に大切な写真は、カメラやレンズの性能やら機能やら難しい写真テクニックとやらにほとんど依拠していなかったということである。

minolta.jpg


もし、写真は「窓」か「鏡」かと問われたら、迷わず鏡だと答えるだろう。
カメラのファインダーは世界を覗き見る窓というより、(自分でも意識していない)自分の内面が投影された鏡だと思う。
世界の果てまで行って珍しい風景や習俗や文化、人間を撮ったとしても、それらが自分の内面と密接なつながりをもっていなかったならば、ハードディスクのクラッシュとともに消え去ったとしてもあまり惜しいとは思わないということである。
そして残念なことに、これまで撮り溜めてきた私の写真フォルダーの中の膨大な数の写真のほとんどはそうした惜しくない写真ばかりだった。この10年を振り返ってみて、本当に大切と思える写真が少ないことに気づいたのは、自分のこれまでの写真哲学の薄っぺらさを思い知らされたようで悲しかったけど、でもたくさんのカメラやレンズをいじり、薀蓄を垂れ、たくさんの写真を撮ってきた行為がとても楽しかったという事実は別問題である。愉しめる才能こそアマチュアにとって最も必要な才能である。そう考えれば、この10年間の写真生活もあながち落胆する内容ではなかったと思い直したりもするのである。

(トップの写真は土佐の酔鯨その人である。モノクロじゃんか!戦前かよ!というツッコミは却下する。そういう時代だったのである)

ハービー山口 ロングインタビュー:「僕は、人間が人間を好きになるような写真を撮りたいんです。人間が人間をもっと好きになれば、もうちょっと世の中は平和になるんじゃないだろうかと…」http://goo.gl/kdtqy



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Comment

嘉山貴洋 | URL | 2012.10.11 17:54
大変ご無沙汰しております
横須賀の嘉山(かやまミート)です。
随分と経ってしまい、あるいは、もうご記憶に無いかもしれませんが・・・


いつか、こんな日が来てしまうのではないかと想像はしていたものの
読ませていただくだけの立場とは言え
現実になってしまうと、やはり辛いものがあります。

思えば沢山のことを教えていただきました。
最新のデジタル関連情報、政局、カメラの話、映像の情報、高知の言葉、等々
また、私小説も、ぐいぐい引き込まれる名文でした。

そして、なにより、私がフィルムでの撮影へ戻る後押しは確実に
土佐の酔鯨さんの記事でした。

ある一時期、
「フィルムよりデジタルが優れているんだ!」
「フィルムは古い!これからはデジタルで綺麗な写真が撮れるんだ!」
「もうフィルムは要らないんだ!」
「これからはフィルム代、現像代を気にせず撮れるんだ!」
「良い時代になったものだ!」(←以前は良くない時代だったのでしょうか・・・)
・・・などと、誰も聞いていないのに、口々に叫び合っている人たちがネットにあふれていました。

そんな中にあって、
穏やかに銀塩も悪くないと説いている土佐の酔鯨さんの様子はとても新鮮であり
納得のいく、お話と写真でした。

私にとっては決意の必要な出費でしたが、結果、私はとても幸せな出会いに恵まれました。
今でも感謝しています。

しつこいようですが、カメラ的日乗の終了、残念でしかたがありません。
が、多くの方に期待されながら長期に渡っての活動は、きっとご負担も大きいことと思います。
また別の機会に、別の場所で
土佐の酔鯨さんの記事と出会える日が来ることを願っています。


最後の書き込みを、こんなに長々と失礼しました。
どうか、お元気で。
土佐の酔鯨 | URL | 2012.10.12 06:27 | Edit
かやまミートさん、
お久しぶりです。
いつもチャレンジングな撮影を試みられているかやまさんからこのようなコメントをもらってうれしいです。

先日銀座のレモン社をのぞいたらNIKON F6が4万円ほどで売られていました。かっての憧れの高級一眼レフが驚くほど安くなっていました。フィルムが製造中止になったり町のDPEが減ったり現像が値上げになったりでフィルムカメラは衰退の一路をたどっていますね。
フィルムを使っている写真ブログもめっきり少なくなりました。
かってはよくあったデジカメVSフィルムの比較も目にしなくなりました。企業のリソースがデジカメに集中しているのだから仕方ないですね。

でもデジカメも、富士フィルムのX-PRO1などはさすがフィルム会社らしく、銀塩カメラの伝統を引き継いだカメラとして好感がもてます。はやりのズームレンズを後回しにして、当初から3本の単焦点レンズを用意するところなど伝統的な銀塩カメラ小僧の面目躍如といった感じがして、この会社の古き良き写真哲学を感じました。

かやまさんのサイトで知って興味が湧き、帰省したおり沢田マンションを訪問したことを思い出ししています。かやまさんこそ止まったままになっている「SCENE」の更新を続けてほしいと思います。
それではまたいつか…
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