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さよならのかわりに05



海を見ると反射的にカメラを向けてしまう。

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空も海も少年の日への郷愁だったのだと気づいた。


さよならのかわりに04



いつも空ばかり見あげている。

さよならのかわりに 03



秋の空の定番、うろこ雲の登場です。
東京もすっかり秋が深まってきました。暑くもなく寒くもない、過ごしやすい日がしばらくつづきます。「死ぬのにとてもよい」季節なのかもしれません。


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「今日は死ぬのにとてもよい日だ」
本来なら口にしたくない言葉であり、暗いイメージしかもたない「死」という観念を、あっけらかんと明るく肯定したネイティブ・インディアンの詩は、そのさばさばした明るさが読者に意外性を与えたせいか、ネットでも多く引用されている。
もともとは、プエブロ・インディアンの古老の言葉であり、アメリカはサンタフェ近郊に住む作家・写真家のナンシー・ウッド http://goo.gl/XB1q3 の著作を通じて知られるようになった。

今日は死ぬのにとてもよい日だ

あらゆる生あるものが私と共に仲よくしている

あらゆる声が私の内で声をそろえて歌っている

すべての美しいものがやってきて私の目のなかで憩っている

すべての悪い考えは私から出ていってしまった

今日は死ぬのにとてもよい日だ

私の土地は平穏で私をとり巻いている

私の畑にはもう最後の鋤を入れ終えた

わが家は笑い声で満ちている

子どもたちが帰ってきた

うん、今日は死ぬのにとてもよい日だ

日本語訳は料理研究家の丸元淑生氏(「地方色」に収録)


「今日は死ぬのにとてもよい日だ」と言えるような満ち足りて穏やかな死を迎えるためには、そう言えるだけの生き方がまず前提としてなければならない。
「ゴッドファーザー」のドン・コルレオーネは、庭で倒れて死ぬ間際に「人生は美しい」とつぶやいた。裏社会に生きた犯罪者であっても、それまでの自分の人生を肯定できるならば最期の時は「死ぬのにとてもよい日」となる。

だが、こしかたを振り返った時、そこに後悔や不平を感じる人生だったら、たとえ社会的に成功したとしても、財産を残せたとしても「死ぬのにとてもよい日」を迎えることはできないというわけだ。しかし、後悔も不満もなかった人生というものが果たしてどれだけあるだろうか。
けっこうハードルが高く、人生の厳しさを含意した詩なのであった。


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 Today is a very good day to die.

 Every living thing is in harmony with me.

 Every voice sings a chorus within me.

 All beauty has come to rest in my eyes.

 All bad thoughts have departed from me.

 Today is a very good day to die.

 My land is peaceful around me.

 My fields have been turned for the last time.

 My house is filled with laughter.

 My children have come home.

 Yes, today is a very good day to die.



さよならのかわりに 02


あきもせず、10年近くも写真を撮り続けてきて、今ではハードディスクの写真フォルダーにはうなるほどの写真が蓄積されている。
だけど、ハードディスクが突然クラッシュしてそれらの写真が消え去ったとしてもささほど未練は感じない。思い入れのある写真も、懐かしい写真も、記録としての写真も少なくないけど、どうしても残しておきたいとまでこだわる写真はほとんど無いことに気づいたからである。
どうしても残しておきたい写真は限られている。
それらは、家族や友人・知人、わずかでも精神的な交流のあった人たちが写っているいわゆる記念写真である。

当ブログも御多分にもれず、カメラやレンズやフィルムにそれなりにこだわっていろいろとえらそうに薀蓄を垂れてきたけど、ここで言う大切な記念写真は、たいてい写真センスとか構図とか解像力とかダイナミックレンジとかホワイトバランスとか収差とかに関係なく、ごく普通に無造作に撮られた写真群であった。残すべき本当に大切な写真は、カメラやレンズの性能やら機能やら難しい写真テクニックとやらにほとんど依拠していなかったということである。

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もし、写真は「窓」か「鏡」かと問われたら、迷わず鏡だと答えるだろう。
カメラのファインダーは世界を覗き見る窓というより、(自分でも意識していない)自分の内面が投影された鏡だと思う。
世界の果てまで行って珍しい風景や習俗や文化、人間を撮ったとしても、それらが自分の内面と密接なつながりをもっていなかったならば、ハードディスクのクラッシュとともに消え去ったとしてもあまり惜しいとは思わないということである。
そして残念なことに、これまで撮り溜めてきた私の写真フォルダーの中の膨大な数の写真のほとんどはそうした惜しくない写真ばかりだった。この10年を振り返ってみて、本当に大切と思える写真が少ないことに気づいたのは、自分のこれまでの写真哲学の薄っぺらさを思い知らされたようで悲しかったけど、でもたくさんのカメラやレンズをいじり、薀蓄を垂れ、たくさんの写真を撮ってきた行為がとても楽しかったという事実は別問題である。愉しめる才能こそアマチュアにとって最も必要な才能である。そう考えれば、この10年間の写真生活もあながち落胆する内容ではなかったと思い直したりもするのである。

(トップの写真は土佐の酔鯨その人である。モノクロじゃんか!戦前かよ!というツッコミは却下する。そういう時代だったのである)

ハービー山口 ロングインタビュー:「僕は、人間が人間を好きになるような写真を撮りたいんです。人間が人間をもっと好きになれば、もうちょっと世の中は平和になるんじゃないだろうかと…」http://goo.gl/kdtqy



さよならのかわりに…

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『今日からブログ「カメラ的日乗」を始めることにしました。いきあたりばったり、まとまりのない独断的独り言的写真日記になりそうです。人様に公開していいものか疑問ですが、偶然お目にとまったら少し立ち寄っていってください。
それでは----Let's get rolling.』


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―― と書いてこのブログをスタートしたのが2004年12月1日のことでした。ブログに初めてアップした画像はCONTAX 139 QUARTZ PLANER 50mm F1.4 で撮った有楽町の歳末ジャンボ宝くじ売り場風景。まだこのころは銀塩カメラが頑張っていました。

思えば2002年6月に購入したNIKON D100が私の記念すべき最初のデジタル一眼レフカメラでした。このカメラから本格的にデジタルカメラの底なし沼の世界に引き込まれていったのでした。APS-Cセンサーで600万画素、ISO1600が上限という時代でした。最新のDSLRと比較すると隔世の感があります。

どうして突然こんな思い出話しを始めたかというと、実はそろそろ当ブログの「店じまい」を考えているからです。
「カメラ的日乗」は今年で8年目です。NIKON D100を買ってからブログを始めるまでに2年以上の間が空いているのは、ブログという存在を知らなかったか、知っていたけど、撮った写真をブログにアップして見てもらうということを思いつかなかったからだと思います。

グログを始めた当初の閲覧者は1日十数人だったと思います。その後、頻繁に更新していた最盛期には1日1000PVを超えるようになりました。そして、8年たった今では累積136万9千PVを数えるまでになっています。
飽きっぽい性格なのにブログが今まで続いたのはやはり訪問者がいてくれたおかげであることは間違いありません。ブログが続いたという以前に、カメラ趣味が続いたこと自体がブログのおかげです。もし撮った写真をブログにアップすることがなければとっくにカメラに飽きて投げ出していたことでしょう。

自分でブログを始めると同時に多くのカメラブログを観て回る習慣も身につきました。たくさんの写真を見せていただきました。当ブログへのコメントもたくさんいただきました。楽しかったです。教えてもらったことも多かったです。いま振り返ってみて、カメラや写真をここまで好きになることができて本当によかったと感じています。

長い間「カメラ的日乗」を贔屓にしていただき本当にありがとうございました。感謝申し上げます。

(トップの写真は1994年、銀座通りを闊歩する土佐の酔鯨その人であります。)


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まだ何回かは更新します。最後の更新でサヨナラを言ってお別れするのは苦手なので、一足お先に今日ご挨拶いたしました。
それでは、お元気で!



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